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2012年11月 9日 (金)

【ボードゲームレビュー】K2 ★★★☆

評価:★★★☆[3/4](4人プレイでの評価です)

プレイ人数:1人~5人

プレイ時間:40分ぐらい


登山。過酷なイメージがここまで強い娯楽もそうはない。この過酷な環境との戦いというのは、非常に面白いテーマだ。しかし、あまり採用されていない気がする。ある意味、戦争よりも「リアルに」過酷すぎるイメージがあるのかもしれない。


簡単なゲームの流れ

  • ①自分の手札から、移動カードや体力回復カードを出す。
  • ②出した移動力の分、山を登ったり、下りたり、休憩して体力を回復したりする。
  • ③高度が高くなるにつれ、多くの移動力が必要になり、その場にいるだけで体力を多く失うようになる。
  • ④高く登れば登るほど、勝利点を稼げる。
  • ⑤規定ラウンドを過ぎて、最後に、最も勝利点を持っている人が勝ち。

ゲームの総評

このK2は、登山の息苦しさや辛さを見事に表現したゲームだ。基本はレース。頂上に近いほど高い勝利点を得られる。しかしせっかく登頂しても、下山途中で死亡してしまうと、獲得した点数はすべて失ってしまう。このあたりのジレンマが面白い。
特に、頂上アタックはハイリスク、ハイリターンであり、頂上制覇の過酷さと達成感が見事にシステムに消化されている。


ちなみに、1人のプレイヤーが2人の登山家コマを操作するシステム。1つのコマをサポート役にして頂上付近でテントを張らせて、もう1つの登山家コマで頂上アタックをしかける。というような戦略が採れる。ハイリスクだが、2人の登山家とも頂上を狙わせる戦略を採ることも、もちろん可能だ。


今回初プレイでは、最も難易度の低いパターン(夏山・良天候)でプレイした。おそらく、高難易度になればなるほど、面白くなるような気がする。誰も登頂できずに終わる、みたいな展開になれば、勝負とは関係なく、プレイ自体が一つの壮大なドラマになりそうだ。


個人的には、行動を決定するためのカードの枚数がなぜこの枚数になったのか、という点に興味がある。若干少ないような気がするのだ。そのため、山札がなくなると、再度捨て札をシャッフルして再利用するシステムになっている。ここに意図があるのだろうか。(初プレイでもどんなカードがあるか、その量や内容の全容を知らせる意図がある?)
1プレイでちょうど1デック使うぐらいの枚数を用意してもよいような気がするが、どうなのだろうか。


いずれにしても、天候、ルート、ビバーグ、アタックという登山要素を見事に成立させている点において素晴らしい作品だと思う。

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