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2012年12月 5日 (水)

【ボードゲームレビュー】藪の中 ★★★☆

Yabunonaka_01


評価:★★★☆[3/4]

プレイ人数:3~4人

プレイ時間:20分ぐらい


すごい完成度。見た目もおしゃれ。「藪の中」空間に一気に引き込む力強さ。凄いゲームだ。

簡単なゲームの流れ

  • ①裏に白紙および2~8の数字が書かれた人型のカードが8枚ある。各プレイヤーにカードを1枚ずつ配る。
  • ②全員が、配られたカードを見て、それを右隣のプレイヤーに渡す。
  • ③中央の場には、4つの人型カードが配置される。そのうち1つは遺体。3つが容疑者となる。
  • ④3人の容疑者のうち最も数字が低いタイルが犯人となる。各プレイヤーはその3人の容疑者のうち2つのカードの裏を見ることができる。
  • ⑤各プレイヤーは、自分が見たカードの情報を総合して、犯人カードが3人の容疑者の中のどれかを予想する。外れると失点。誰かが失点を5つ以上重ねると終了。最も失点の少ない人が勝利。

Yabunonaka_02


ゲームの総評

素晴らしいゲーム。唸った。シンプルさと複雑さの配合が絶妙。こういう作品がボードゲームの世界を多くの人に広げていくのだろう。見た目がいい、というのはとても偉大なことだ。この力は説得力になる。

様々なモノが、人生の中でこれは時間を費やすに値するものか、と判定されている。テレビやスポーツや映画や音楽・・・、この判定において勝負できるボードゲームがどれだけあるのだろう。その判定は偏見に満ちていて、傲慢で、テキトーなものだ。

今年のエッセン新作のゴテゴテとした名作たちに自分はとても興味があるし、きっと面白いのだと思う。そういう重いゲームも大好きだけど、やはり多くの人にとって説得力に欠ける。時間を割いてもらうための説得力に欠ける、と思う。

その偏見に満ちて、傲慢で、テキトーな世界でも勝負できる力が「藪の中」にはある。

別に重量級ゲームが、いいとか悪いとかではない。けれど、こういう作品が国産ゲームとして出てきていることが、日本のボードゲーム界にとって堅牢な礎になると思う。レベルの高い作品が業界の土壌のクオリティを数段階レベルアップさせる。

正直言うと、最初、「価格高いなー」と思ったけど、しょうがない。元は取った。

欠点としては、箱が開けにくいことぐらいかな。でも、手触りが良くて好きな箱だ。

あと2人プレイが新装版では対象から外されているようだ。一応自分は、以下のルールでプレイした。

『2と8のタイルを取り除く。』
それ以外は全部一緒。

プレイ人数として、2人プレイを外したのはうなずける。確かに2人だと、いつブラフをかけるかという単純な勝負になりがち。それでも面白いと思うけどね。
(ちなみに、新装版が出る前は、対応人数が2人~4人となっていたと想定して書いています。昔から、2人プレイは推奨されていなかったりするのかな?勘違いしてたらごめんなさい)


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