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2013年1月 6日 (日)

【ボードゲームレビュー】フレスコ ★★☆☆

Fresco_01


評価:★★☆☆[2/4](2人プレイでの評価です)

プレイ人数:2~4人

プレイ時間:60分ぐらい


2人プレイでは少しさびしい。

簡単なゲームの流れ


  • ①プレイヤー全員が朝起きる時間を決める。
  • ②朝早く起きると、他の人よりも早くアクションを実行できるが、ワーカー数が減って、作業効率が悪くなる。
  • ③実行できるアクションは、「顔料を買う」、「フレスコ画を描く」、「顔料を混ぜて特殊な色を作る」、「顔料を買うための賃金を肖像画アルバイトで稼ぐ」など。
  • ④フレスコ画の描く部分によって、決められた点数が手に入る。特殊な色を使う部分は得点が高い。
  • ⑤フレスコ画の残りの描かれる部分が規定より少なくなれば、最終ターン。最終的に、最も多くの得点を得た人が勝利。

Fresco_02


ゲームの総評


2人プレイの時はNPCとしてレオナルドというキャラクターをどちらかのプレイヤーが交代で動かす。
で、このレオナルドを使って、相手プレイヤーを牽制したりすることもできるので、よく考えられたシステムだなあとは思いつつも、2人プレイはやはり物足りない。

しかし、この「早起きすると、アクション選択において有利になる」という仕組みがとても面白かった。これ凄いなあ。この仕組み自体が愉快な印象を与える点も面白い。
なんにしても、2人プレイではこのゲームのポテンシャルをあまり引き出せなかった点は、このゲームに対して申し訳ない気持ちがある。ぜひ3人以上でプレイすることをお勧めしたい。

あと、一緒にプレイした妻の意見だが、フレスコ画の出来が良くない。

確かに、なんというか宗教的な愛みたいなものが、全く感じられない。パッと見はキレイなんだが、よくよく見ると非常にテキトーに描かれた絵だということが分かる。宗教画というのは、見えないものを無理やりにでも見えさせようとする(ある種、暴力的な)力強さを感じさせるものだ。しかし、このボードに描かれるフレスコ画は、とても安っぽい雑誌の挿絵のような絵。この点は、もっと批判されるべきじゃないかと個人的には思う。

もちろんボードゲームの絵なんだから、そこまで真面目に宗教画とか描かれても引いちゃうかもしれない。ただ、完成すべき到達点として、モチベーションにあまりなっていないのは勿体ないと思う。(このゲーム全体に宿っている良い意味での無骨さが象徴されているようにも思う)

ごてっとした見た目でありながら、プレイ後の印象としてはとても軽い。ちょうど重ゲーと軽いゲームの隙間に入り込んでくるような絶妙なバランスであるため、そこを突かれると一気にこのゲームが好きになってしまうのかもしれない。

拡張も基本セットの中に入っているので、適宜それを混ぜ合わせれば、自分好みのボードゲームになるだろう。

言葉にすると良い部分ばかりなのに、どうも自分には響き方が足りなかった。また別の機会、別のプレイ人数でプレイした際に、評価を見直してみたい。
なお、本ゲームの説明書の誤り(エラッタ)がアークライト公式ページに出されている。おそらく注意深く読んでいれば気付くレベルだが参考までに。該当ページはコチラ

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