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2013年2月 9日 (土)

【ボードゲームレビュー】ワンナイト人狼 ★★☆☆

One_night_werewolf_01

評価:★★☆☆[2/4](5人プレイでの評価です)

プレイ人数:3~7人

プレイ時間:10分ぐらい


人狼のチュートリアルとして最高。

簡単なゲームの流れ


  • ①人数に合わせて、村人、人狼、占い師、怪盗の各役割カードを1人1枚配る。 
  • ②各自自分に配られたカードを見て、顔を伏せる。
  • ③村人以外は、それぞれ顔を順番に挙げ、それぞれのアクションを実行する。人狼は、誰が人狼であるかを知り、占い師は場に出ている残ったカードか、誰かの役割カードの中身を1枚だけ見れる。
  • ④怪盗は、誰かのカードと自分のカードを交換して、交換後のカードを見れる。
  • ⑤伏せていた顔を上げ、みんなで話し合い、村人陣営と人狼陣営でお互い誰を処刑するかを話し合う。村人を処刑できたら、人狼側の勝ち。人狼側を処刑できたら村人側の勝ち。

One_night_werewolf_02


ゲームの総評


ほんとうに人狼になってる。すごい。本格的な人狼をやる前に、これを遊べば、きっと最高のチュートリアルになるのではないだろうか。特に、人狼の騙り(※)は、初心者には敷居が高い。ワンナイト人狼を使って、一回でも人狼側で占い師騙りを経験出来たら、とてもすんなりと人狼に入っていける。

※騙り……人狼側は誰が人狼かを分かっているので、通常、占い師などの能力者の振りをして、自分たちに都合のいい村人を処刑するように議論を誘導する。そのことを「騙り」と言う。

そしてこのカードというかタイルがとてもいい。ドット絵のセンスも素敵だ。

個人的に人狼では、勝敗が結構どうでもよくなる傾向があると思う。誰もが勝つために一生懸命なんだけど、最初の方に処刑されてしまった村人は、いくら最後人間側チームとして勝ったとしても、素直に喜べない。

まあ、直接参加せずとも、そのやり取りを眺めるだけで楽しめるのが人狼の良さではあるが、勝利の快感、敗北の悔しさをちゃんとみんなで共有できたらいいのにな、と思っていた。

このワンナイト人狼は文字通りワンナイトであるので、それが可能になっている点がとても素晴らしい。全員が、試合結果を自分のモノだと意識できるって、やっぱり嬉しいことだと思う。

そして、怪盗という役職。このゆるさがいい。場をかき乱す感じが、プレイ時間にとても適していて、素晴らしい。単なる不確定要素になっていないのもニクい。

もちろん、本格的な人狼のギリギリとした興奮までは、なかなか味わえないわけで、そこはどうしても見劣りせざるを得ない。しかし、ほとんどこのままで、コレ、世界でも十分に売れるんじゃないだろうか?

いいゲームだと思った。

なお、通常の人狼に対する僕のレビューはこちら


評価★★☆☆とした理由……やはり本格的な人狼ゲームの持つドラマ性には負ける。あんなに時間をかけてみんなを説得していたのに、結局人狼に喰い殺されるなんて、というドラマの持つ魅力は強烈なものがある。ワンナイト人狼は、人狼側と人間側が比較的対等であり、ゲームとしてはとてもバランスがいい。しかし、ゲームとして優れていることよりも、ゲームバランスが崩れていることで生まれるドラマにこそ、人狼の魅力があるのだと思っている。しかし、繰り返すが、これはいいゲーム。もし買える機会に巡り合えたら、買ってしまう。というか昨年のゲームマーケットで買えばよかった……。

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コメント

初めまして。私もワンナイト人狼が好きでよくプレイします。
カード能力がシンプルな分、コミュニケーションスキルや、洞察力などが試される点が面白いですね。

また、三人プレイ中に一度、人狼・人狼・村人(私)という場面がありました。
開始直後、目の前の二人が安心しきった顔でしたので、
冷や汗ダラダラで怪盗を名乗り、人狼一人を味方に付け何とか乗り切りました。
詰みかと思われる状況を、議論によって何とかした時は気持ちいいですよ!

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