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2013年3月 2日 (土)

【ボードゲームレビュー】フィルムフィクサー ★★☆☆

Filmfixer_01

評価:★★☆☆[2/4](4人プレイでの評価です)

プレイ人数:3~4人

プレイ時間:35分ぐらい


気になってしょうがないゲーム。

簡単なゲームの流れ

  • ①手番が回ってくると、手番プレイヤー以外の人が賭けを行う。 
  • ②賭けの流れはこうだ。場には映画ジャンル、俳優、映画会社のカードが何枚か置いてあり、手番プレイヤーが使うカードを予想する。そして、自らのお金カードを予想した内容に対して賭ける。
  • ③手番プレイヤーはその予想を踏まえ、場にあるカードを使って映画製作する。一方手番以外のプレイヤーは予想が当たれば、勝利点かお金をもらえる。
  • ④山札からエンドカードが出たら終了。
  • ⑤最後に最も勝利点が高い人が勝ち。

Filmfixer_02



ゲームの総評

このカードゲーム、面白いような気がする。1回しかやれなかったから、自信を持って言えないけれど、面白いような気がする。

「勝利点を稼ぐための行為」を全てなげうって、全部をおじゃんにする獰猛さ。この「おじゃん」が何度かやってくるゲーム展開が面白い。

ルール説明を受けた時「手本引きか?」と最初に思ったが、親が先に選択するのではなく、子だけが張りを行う。ちょうど手本引きの親子が逆転したような賭け方をするのが面白い。

いろいろな種類のカードが一挙に与えられたり、カードの扱いに細かなルールがあったり、特殊効果満載だったりと、ぐちゃぐちゃしている印象は否めない。きれいにまとまっているゲームではないし、テーマが「映画製作」ではないところも、伝わりにくいかもしれない。

どちらかというと「製作プロデューサー」をテーマにしている。

唐突だが、米アカデミー賞で、作品賞のオスカー像を受け取るのは誰かご存知だろうか。監督でも主演俳優でもない。その作品の製作プロデューサーだ。中学生のころ、僕はそれを知って、とても汚い大人の世界を見るような思いになった。儲けるのも、栄誉を手にするのも、金を持っている奴、金を使って賭けごとしている奴なんだなあと。とても子供っぽい感想だが、このゲームのタイトルにあるフィルムフィクサーという言葉を聞いて、久しぶりにその頃の面映ゆい感情を思い出した。

普通、ゲームをしていると、いろいろと選択肢を考える。"A"と"B"と"C"の3つの手を思いつく。で、どの手が一番いいか考え、1つの手に決める。通常のゲームならそうやって進む。しかし、フィルムフィクサーでは、そうした選択肢の中に常に"Z"という「全ておじゃんにする(=映画作るのやーめた)」という手が入り込んでいる。で、これがかなり勝負においてカギになる。相手の賭け金を全部消滅させる"Z"という手は、自らも得点を得られないデメリットはあるが、相手を大きく失点させる手でもある。そこを心理戦という形でゲームにしてあるのだ。強欲なプロデューサーたちへのゲームならではの反逆でもある。

初めてやった時、ある人が大量得点して勝利した。これも良かった。うわー、そこを抑えるべきなのか、と分かった気がして楽しい。

また、特殊カード満載のカードゲームだが、その効果をあらかじめ知っておかないとプレイできない、ということがあまりない。そのため、特殊効果を覚えるための「学習時間」をインスト時にそれほど割かなくてもいいというのも素晴らしい。そして、一回やるとほぼ全てのカードが登場するため、カードの特殊効果なんかは自然と理解できる。プレイ時間が短いのも、その点いい効果を生んでいる。

強烈にオススメされたという事情ももちろんあるのだけれど、これ、なんか凄くいいゲームのような気がするんだよなあ。物凄い可能性を秘めているような……。

あー、やりたい。もう一回やりたい。


評価★★☆☆とした理由……。とても仕組みが面白いゲームだと思った。でも、ゲームプレイ自体ぼんやりした印象でもある。再プレイして考えたい。

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