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2013年7月 6日 (土)

【ボードゲームレビュー】011(ゼロワンワン) ★★☆☆

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評価:★★☆☆[2/4](3人プレイの評価です)

プレイ人数:3~6人

プレイ時間:90分


さっぱり分からないのだけど、魅力的な世界観。

簡単なゲームの流れ

  • ①8人のキャラクターの中から秘密裡に1人の「選ばれし者」が選ばれる。
  • ②行動順を各プレイヤーは自らの持つ「時間」を競りにかけて決定する。「時間」を全て消費してしまうとゲームから脱落する。
  • ③各手番でプレイヤーは、楽譜収集や「選ばれし者」の捜索、オルガンの探索などを架空都市トリノを舞台にしたボード上で実行する。
  • ④プレイヤーの1人はフェンリルとなって、「選ばれし者」を殺すことを目的とする。
  • ⑤フェンリル以外の人は、「選ばれし者」を探し出して、最初にオルガンの元に連れて行くことを目的とする。最初に目的を達成した人が勝ち。

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ゲームの総評


時間消費というリソースマネージメント。行動順を決定する競り。そして「選ばれし者」は誰か?という推理。以上がこのゲームのメイン要素だが、それ以外にバッティング、正体隠匿、特殊効果カード、そして大きな歯車のギミックが付いたボード。世界終焉のラグナロク物語。と、やたらめったら色々な要素が詰め込まれたゲームでもある。インストでは詰め込み過ぎじゃないかと思わず笑ってしまったが、なかなかどうして、このゲーム凄くまとまっている。

このゲームのモチーフが素敵だ。「011」の持つ雰囲気は渋い。しかし同時にとても子供っぽい。この辺りは日本人には作ることができないセンスを感じさせる。

目的は決められた11ラウンド以内に、謎の楽譜<創世曲>を集めて悪魔風なオルガンを弾いて世界の破滅を回避する、というもはやどういう背景でこの物語が生まれたのか、自分でも知りたいのか知りたくないのか、よく分からなくなる世界観だ。一応、北欧神話をベースにしているので、フェンリルやロキ、ラグナロクなんて単語が出てくる。そして舞台はレトロフューチャーな19世紀のヨーロッパである。

何にしても、そうした世界観を背景にしたイラストが結構かっこいい。出てくるどいつもこいつもストレートに悪そうなキャラクターばかりである。ゲームをプレイする前にイタリアのゲームだと聞いて、このごった煮感と自分の好きなものをとりあえず集めました!みたいな感じが、なんか妙に納得だった。

冒頭にも書いたが、意外なのは、ゲームとして結構まとまりがあるという点だ。テーマだけで押し切ったような感じではなく、様々なコンポーネントをハンドリングしていく過程自体が楽しい。それでいて自分の行動も決定しやすく、ダウンタイムも短い。

今回のプレイでは少人数だったので、6人か5人でがっつりもう一度プレイしたい。すごくバカっぽいんだけど、そのバカっぽさを単に開き直るのでもなく堂々としている点が個人的にとても好ましいと思った。


評価★★☆☆とした理由……時に気の合う友人だけが集まってこのゲームに興じる、なんてことも有りなんじゃないかと思う。おそらく適正人数で遊べてないので、暫定評価。

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