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2013年7月23日 (火)

【ボードゲームレビュー】酔いどれ猫のブルース ★★☆☆

Katzenjammer_blues_01

評価:★★☆☆[2/4](2、3、6人プレイの評価です)

プレイ人数:2~6人

プレイ時間:30分


2人からできる競りゲームの佳作。

簡単なゲームの流れ

  • ①カードには1~5の数字orジョーカーがあり、それぞれ10枚ある。1人6枚の手札でスタート。残りは山札。
  • ②山札から数枚のカードをめくり、そのカードが競りの対象になる。
  • ③各プレイヤーは自分の手札カードで、競りを行う。枚数が多いほど競り値としては高い。
  • ④同じ数字を4枚集めたらカルテットを組める。カルテットを組むと、その数字がそのまま勝利点になる。勝利点分のネズミカードを獲得する。
  • ⑤全てのネズミカードがなくなった時に、最も勝利点を獲得している人が勝ち。

Katzenjammer_blues_02



ゲームの総評


夜中に猫は集会を開く。自分たちのことを語り合い、慰め合い、そして歌を歌う。決して楽しいだけの集会ではないはずだ。そこには、寂しさや哀しみが付きまとっている。名作ミュージカル「キャッツ」に代表される「猫の集会」というイメージの豊かさには、いろいろな想像を広げる力がある。

このゲームの主人公たちも猫だ。なぜかブルースを歌っている。競りによって猫たちでバンドを組む。バンド?競り?……テーマやメカニクスと不思議に噛みあわないこの感じさえ、どこか微笑ましい。

場所をあまりとらず、テーブルの上にあっても、違和感を主張しない可愛いアートワーク。2人で遊んでもちゃんと面白い競りゲームは貴重な存在だ。一方、大人数ではあまり面白くないと聞いていたが、全然そんなことはなかった。6人でプレイしても十分に楽しかった。

このゲーム、勝利点は全員分を合わせても最大で24点となっている。その全24点の勝利点をみんなで取り合う。だから、人数が多くなればなるほど、一人当たりが獲得できる点数も少なくなってしまう。そのため、多人数だと早くにゲーム展開が決しやすい。しかし、もう一回!と再戦できてしまう手軽さがある。

こんな小品でさえやっぱりクニツィアは凄い。なんて隙のないゲームなのか。このゲームを遊んだ頃、たまたま自分でもカードゲームを作ってみたいな、なんてことを考えていた時期だった。なので、このゲームをプレイして衝撃的だった。なんて土台がしっかりしていて、フラフラしておらず、「確かに楽しい」のか。どれだけ叩いても確実に一定の面白さを響き返してくる。やっぱりプロはすごい。そんなことを妙に感じてしまった。

不遜ではあるが、なんか悔しいと思ってしまう。


評価★★☆☆とした理由……決して派手な楽しさはないけど、ゲームとしての安定感みたいなものが凄く感じられる。ライトだが、堅実に楽しませてくれる。

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コメント

競りというシステムが噛み合ってないとかいてありますが、
このゲームはプレイヤーがプロデューサー(マネージャーだったかも)になるゲームなので
おかしくはないですよ 星3つ以上でいいと思う

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