« 2014年3月 | トップページ | 2014年5月 »

2014年4月

2014年4月 5日 (土)

【ボードゲームレビュー】ベストフレンド ★★☆☆

Bestfriend_01

評価:★★☆☆[2/4](6人プレイの評価です)

プレイ人数:4~8人

プレイ時間:20分


タイトルの魔力。

簡単なゲームの流れ

  • ①一人親を決めて、親が山札から一枚カードをめくる。
  • ②カードには「一番尊敬する人は?」などのお題が書かれている。
  • ③子(親以外のプレイヤー)はそのお題への答えを書き、書いた紙を親が集める。
  • ④親が子の書いた答えをランク付けして、ランキング形式で発表する。親が最も気に入った回答(一位の回答)を書いた子は1点獲得。
  • ⑤親を全てのプレイヤーで2~3周回して、最も得点が高い人が勝利。

Bestfriend_03



ゲームの総評


「一番尊敬する人は?」そんな感じのお題が出て、みんなが答えを書く。『親』プレイヤーに気に入られるとポイントが入り、最もポイントを稼いだ人が勝利。そんな単純極まりないルールのパーティゲームがベストフレンドだ。ほとんどインスト不要。というか、そもそもゲームなのか、そうでないのか。その点さえ議論になりかねない境界例のような一品だ。


しかしここまでシンプルなルールにして、これだけ楽しいゲームが作られたのは、つくづく凄い。すごろくやさんのブログでも「ありそうでなかった」と評されているが、まさしくそう感じる人も多いと思う。


注目すべきシステムとしては、ランキング発表の部分だろう。お題に対する答えを、下位から順番に親が発表していく。この流れだけで、もう面白い。正直、ずるいと思ってしまうほどに、どうやっても面白くなってしまう。テレストレーションの答え合わせに匹敵する楽しさだ。シンプルにするというのは、こういうことだ。


このランキング発表とは別に、このゲームの最も偉大な点は、まさにこのタイトルだろう。そう、この「ベストフレンド」というタイトルがとても秀逸だ。このタイトルこそ、このゲーム空間を形成するのに大きな役割を担っている。


仮に、このゲームが「ベストフレンド」というタイトルではない場合を想像してみる。それこそ「お題に沿って、『親』プレイヤーの考えていることを想像してみよう」みたいな設定で、全く同じルールのゲームがあったとしたら?


おそらく、そのゲームは、絶対に今「ベストフレンド」が持っているようなパワーは持てなかっただろう。「誰があなたのベストフレンドか?」。こんなフレーズ一つで、このゲームはすべてを説明できてしまっている。そして、フレンドというある種センシティブなキーワードが、プレイヤー間に微妙な空気を作り出している。誰もが「一位になったからと言って、ベストフレンドなわけないだろう」というツッコミを心に抱える。しかし一方で、ベストフレンドを決定するためみんなが当事者意識を持ってゲームに参加する。不思議なコンテキストがテーブルを包む。思えば、こうした奇妙な共犯関係こそ、遊びの本質であるようにも思える。


ゲームのタイトルは所詮「たかが名前」かもしれない。しかし、楽しく遊ぶというのは、こういう些細なことの積み重ねが意外に大事だったりするような気もするのだ。



評価★★☆☆とした理由……あまりにシンプル過ぎるため、ついついスルーしてしまいたくなるのだが、タイトルや仕組みやアートワークなど、実は凄い完成度が高いのだと思う。もちろん、全く個人的な趣味としては「ちょっと淡白すぎるな。もう少し要素を足したいな」などと余計なことを感じてしまうゲームではあるのだが。(しかし、たとえ少しでも下手に要素を追加したりしたら、確実に今より面白くないゲームになるのだろう)

« 2014年3月 | トップページ | 2014年5月 »