【ボードゲームレビュー】ゴーストップ ★★★☆
評価:★★★☆[3/4](6人プレイの評価です)
プレイ人数:2~6人
プレイ時間:10分
最高のバッティングゲーム。
簡単なゲームの流れ
- ①各自手札に5枚のGOカードと1枚のSTOPカードを持つ。
- ②山札から一枚得点カードめくる。得点カードには1~10の数字が書かれている。その得点カードを欲しい人はSTOPカード、要らない人はGOカードを裏にして得点カードの隣に置く。
- ③山札から5枚分得点カードをめくり、それぞれのカードに対してGOかSTOPのカードをみんなが置いていく。5枚分同じことを繰り返したら、順にみんなが置いたカードを公開していく。
- ④公開して、ある得点カードに対して1人だけがSTOPカードを置いていたら、その人はその得点カードを獲得できる。2人以上いると獲得できない。
- ⑤もっとも大きな数字のカードを獲得できた人がポイントを獲得。3ポイント最初に獲得した人が勝ち。
ゲームの総評
アナログゲームにおけるバッティングというシステムは、ちょっとそれ自体が楽しい仕組みだ。「あ、かぶった!」となった瞬間にコミュニケーションが生まれる。相手だってバッティングしたくてバッティングしているわけではない。お互いにそれはよく分かっている。だから楽しく文句を言い合うことができる。対立しつつも、お互い悪い印象をあまり持たないで済む。そういう意味で、バッティングはゲーム的な仕組みというよりも、コミュニケーションを促す仕組みとして優秀であるように思っている。
そんなわけで、このゴーストップ(Go Stop)というゲームがバッティングゲームだと聞いたときに、逆にゲームとして面白いものなんだろうかと、最初は少し警戒をした。しかし、結局買うに至ったのは、このゲームの作者への信頼感と新しくなったカードデザインが純粋に好みだったからだ。
はたして、ゴーストップは僕の期待を上回る面白さだった。すばらしかった。メカニクス自体は異なるが、感覚としてはウントチュースの持つシンプルさとスピード感にゴーストップは少し似ている気がする。
自分の持つカードは6枚。そのうち一枚だけSTOPカードがある。STOPカードを使ってしまうと、あとはGOと書かれたカードしか残っていない。つまりひとたびSTOPカードを出してしまうと、後は、ただひたすら同じGOカードをロボットのように出すしかない。選択らしい選択を行えないことになる。
しかし、こういう選択肢が何もない状態になっても、ゲーム自体は見事に継続している。この部分が僕にはとても感動的だった。意味のある選択をしていないのに、ちゃんとゲームに参加しているし、ちゃんとゲームが進行している。なんでこんな不思議なことが起こるのかと唸ってしまう。つくづくすごい。
派手さはない。しかし確かに面白い。このゲームはとにかく多くの人に一度触れて欲しい。惚れるメカニクスのゲームだと思う。ルールはこちらに公開されている。ピンと来た方はGOだ。
評価★★★☆とした理由……楽しかった。3人でやっても結構楽しかった。2005年に最初に出ているゲームであるし、知っている人はよく知っているゲームなのだろうけど、もっともっと普及してもいいんじゃないかと思った。今年のゲームマーケット春の一番の収穫だった。
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